業績回復のステップ
ニーズに応える、新たなニーズを創り出すのが企業の役割です。そして、どれだけ市場のニーズに応え、新たなニーズを創り出せているかの物差しが「売上高」であり、利益です。業績の低迷あるいは伸び悩みは、明らかに市場のニーズから離れている商品やサービスしか提供できていない証拠です。そこで、経営の原点に立ち返り、顧客目線(マーケティング志向)で事業を点検・再構築してみましょう。
| ● | プロローグ | ||
| ◆ | 業績がおもわしくない会社では、応急措置として現段階でのセールスポイントを打ち出して営業力の強化を行なうとともに、「あると便利」程度のものを含めた不用不急のコスト削減を確実に実施してください。 | ||
| ◆ | どのような会社になりたいのかを確認します。「いつまでに」「どのような状況を」「どの程度まで」で表します。 | ||
| ◆ | 戦略策定は、アイデアではなく実現すべきものですから、決定したやるべきことは必ずやり、やるべきでないことは絶対やらないことをルール化しておきます。 | ||
| ● | ステップ1:事業の再定義を行なう | ||
| ◆ | 病院や薬局で薬を処方してもらうときは、薬の成分よりも、まず「何に効くか?」を明らかにします。決して薬の成分の説明や薬の製造工程の説明から入ることはありません。そのようなものは効き目の裏付けにすぎないからです。 | ||
| ◆ | 同じように、お客様の問題解決の手段を提供するのがビジネスですから、「わが社の商品は、お客様のどのような問題解決に効くのか?」を明らかにする必要があります。これは、お客様目線から見た事業の定義(提供する商品やサービスはお客様のどのような問題に、どのような効き目があるか)です。この表現が大切です。 | ||
| ◆ | ドラッカーは、「事業の定義は仮説にすぎないから、定期的に見直す必要がある」と述べています。さらには、「変革には経営理念さえイノベーションする必要がある」とも述べています。「経営理念は不変であるべき」「事業目的は変更してはいけない」などの固定概念を捨ててください。 | ||
| ● | ステップ2:戦略の型を決める | ||
| ドラッカーの戦略区分に基づく「競争戦略」(総力戦略・創造的パクリ戦略・他社の眠っている技術を活用する戦略)、「ニッチ戦略」(専門市場戦略・専門技術戦略・小規模市場戦略)、「無競争戦略」(価値創造戦略・価格戦略・事業戦略・効用戦略)を組み合わせて戦略パターンを決定してください。これにより、戦略の輪郭が決まってきます。 | |||
| ● | ステップ3:チャンスに焦点を合わせる | ||
| ◆ | 強みを特定し、それをさらに強化します。差別化を図るための最短距離は、現在の強みをさらに強化し、競合商品やサービスよりも魅力的にすることです。 | ||
| ◆ | 弱みや脅威をチャンスとみなしてください。弱みは改善・革新のチャンスです。また、脅威はお客様にとっても問題ですから、その解決策を提供する絶好のチャンスになります。 | ||
| ◆ | 社会現象を新規事業のチャンスととらえます。すでに発生しているけれど、ビジネスにまで影響が及んでいないものを探し、新規事業として取り組みます。ただし、取り組むべき範囲は、共通の市場や共通の技術の領域に限定します。 | ||
| ● | ステップ4:セールスポイントを打ち出す | ||
| ◆ | 「ステップ1」から「ステップ3」をくり返し検討し、戦略案ができ上がったら、お客様の支持を得るために、競争商品やサービスとの差が分かりやすいキーワードにした「セールスポイント」を決定します。 | ||
| ◆ | それが差別化の共通言語になるとともに、それを実現することが日常業務の中心的課題になります。 | ||
| ● | ステップ5:組織構造を変える | ||
| ◆ | 組織構造は、戦略によって替える必要があるので、新しい戦略にふさわしいものにするため、活動分析・意思決定分析・貢献分析を行ない、分析結果に基づき効果的・効率的な組織に変更する。 | ||
| ● | ステップ6:計画・実行・評価の仕組みをつくる | ||
| ◆ | 中期経営計画を作成し、それを年度計画に割り振り、活動内容を詰めて実行に移します。あらかじめ、実行結果の評価システムをつくっておき、評価システムに基づき、目標と実行を評価できるようにしておきます。 | ||
| ◆ | 事業全体の評価指標は、(1)市場での地位、(2)イノベーションの成績、(3)生産性、(4)流動性とキャッシュフロー、(5)収益性、の5つです。 | ||
| ● | ステップ7:実施すべき教育・訓練の内容を明らかにしてスケジュール化する | ||
| ◆ | 知らないことはできないし、訓練していないことは上手にできないので、それぞれの業務に必要な基本プレーを決め、上手にできるようになるまで反復練習します。 | ||
| ◆ | また、上手にできるようになると創意工夫して、さらに上手にできるようにします。さらに、その仕事ぶりを測定できるような評価システムもつくっておきます。 | ||
| ◆ | 戦略は実行に移さないと実現しませんので、このステップまで必ず作成してください。計画は作って終わりではなく、作ったときがスタートです。 | ||
| ● | ステップ8:進捗(進み具合)管理をしっかり行なう | ||
| ◆ | いよいよ、戦略の実行段階です。計画に基づき、推進状況を定期的にチェックします。計画とのズレはやり方が「間違っている」「不足している」「タイミングが合っていない」と思ってください。 | ||
| ◆ | あるいは計画自体が現実離れしていたのかもしれません。活動の修正か、目標の修正を行なってください。 | ||